コンサートのご案内
2021年10月8日19時
兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院ホール
私も3曲 演奏させて頂きます
https://www.osakaimc.com/archives/8097
山本京子インタビュー記事/ 楽譜販売のクレシェンドサイト
【過去の特集記事とピアソラ山本京子編曲作品はこちら】
→ https://www.panamusica.com/goods/yamamotokyoko/
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今年生誕100周年と来年没後30年を迎えるピアソラ。
彼の音楽性や山本京子編曲の魅力を過去2回にわたりお届けしました。
最終回となる今回は、山本京子さんご自身に編曲のこだわりや今後の展望を伺います。
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◆「ピアノだからこそ」のアレンジ
(クレシェンドスタッフ)
ピアソラの楽曲はピアノ編曲する際のこだわりをお聞かせください。
(山本氏)
ピアソラの作品では主にバンドネオンが主役で、五重奏曲の中にはヴァイオリンが主役になることがあります。
バンドネオンもヴァイオリンも、同じ音でクレシェンドができる一方、ピアノは減衰楽器で、音を鳴らすとその音は自然にデクレッシェンドします。
音を出しはじめてから音量音色を変化できる楽器と比べて「ピアノではできない」ではなく「ピアノだからいい」アレンジにこだわっております。
減衰楽器の良さはアカデミックになることなんですよ。洗練された雰囲気になります。
ピアソラの演奏の特徴として、テーマの前の小節から入り、音を大きくしていって、他の奏者と合わさったところを一拍目として表現されているものがあります。ピアノ・アレンジではトレモロや少し音を重ねることで再現するよう工夫をしています。
◆編曲中の頭の中
(クレシェンドスタッフ)
2台ピアノへの編曲が最も難しいと想像しておりますが、いかがでしょうか?
(山本氏)
編曲しやすいのは2台ピアノです。最もやりやすいです!
(クレシェンドスタッフ)
そうなんですね!意外でした。
(山本氏)
五重奏で演奏している音全てを盛り込もうとすると、ソロではとても拾いきれません。
連弾は奏者の手が重なりますし、メロディーが高い音に重なりがちです。
2台ピアノでしたら音域を気にせずに書けますし、ペダリングも自由。主旋律と他声部の対話も表現しやすく、演奏効果も高くでます。
連弾・2台ピアノどちらの場合でも、できるだけプリモとセコンドが平等に主役となるよう作っています。
(クレシェンドスタッフ)
連弾や2台ピアノでセコンドを編曲する時には、プリモ部分が頭に流れているのですか?それとも、誰かに弾いてもらいながらの作業でしょうか?
(山本氏)
頭の中です。これは私が2台ピアノを長年演奏し続けてきたから出来るのだと思います。
片方のパートを録音して自分で合わせる場合あります。
◆行動を起こさないと何も始まらない
(クレシェンドスタッフ)
山本さんの第一印象は上品で優雅な方でしたが、お話を伺っていると情熱的で常に前向きな姿勢に敬服いたしました。
(山本氏)
楽観的でダメ元精神なんです。常々「ピンチはチャンス」「まずは行動を起こさないと何も始まらない」と考えています。
(クレシェンドスタッフ)
励みになったエピソードがありましたら、教えてください。
(山本氏)
ピアソラがギターデュオのアサド兄弟のために書いた「タンゴ組曲」という曲があります。
アサド兄弟が来日した際に楽譜を持っていったところ、サイン中に楽譜を見て「すごいね!ピアノ編曲して出版したの!」と驚いてくれました。その後、演奏家のつながりによって、ヨーヨー・マをはじめとする海外のトップ・アーティストへ編曲作品が広がります。
当時、コンクールに作品を出したこともなければ、作曲科で勉強していたわけでもないので、肩書は何もなく自分の作品があるだけでした。
世界トップレベルの演奏者たちが肩書を必要とせず、自分たちの審美眼で作品を評価してくれたことはとても励みになりました。とても感謝しています。
◆今後の展望
(クレシェンドスタッフ)最後に今後の展望をお聞かせください。
(山本氏)
「たくさんの人に弾いてほしい」という出版を始めた当初の願いは叶いました。
「ピアソラ編曲は山本京子」というブランドが確立され、そのスタンダードになりたいです。
今後も信頼と期待を裏切らない作品を発表していきたいと思っています。
ピアソラには、自分の名を作品を残したいという想いがあったと思います。
私が死んだ後も私の編曲でピアソラを楽しんでもらいたいですし、生きている間は愛される作品を発表し続けたいです。
私のコンサートで「22世紀のクラシック」と銘打っているのではそういう理由からです。
(クレシェンドスタッフ)
時代や国を越えて作品が残るよう、お力になりたく存じます。
岡田先生のリサイタルへ
フルコンが震えるほどの豊かな音に圧倒されっぱなしでした。
あんな音、当然かもしれませんが、私には到底出せないです。
羨ましいです。
これまで、2台ピアノでは先生の演奏で聴かせていただいたこともありましたが、今日はソロで🎹ピアソラ を沢山お取り上げ下さいました。
軽やかで新鮮な感動❣️
岡田先生のアイデアも散りばめてくださり、とても嬉しかったです。
またこれからもレパートリーに加えていただきたいです🎶
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あべのハルカス 展望台で演奏させて頂きました
あべのハルカス(大阪市阿倍野区)の展望台「ハルカス300」で
1月18日、「天国の母に捧(ささ)げるピアノ演奏」に出演させて頂きました。
寒さが不安でしたが、不思議と演奏中は気になりませんでした。
当日まで積山理架子さんと音合わせ。回を重ねるごとに亡きお母様への想いが音に表れてきました。練習中も理架子さんは涙ぐむことしばしば。二人で音楽を共に作り上げていく時間はお母様を亡くした悲しみと、夢を叶える喜びとで充ちていました❣️
積山さん、ハルカスの関係者様、イベントをお支えくださった皆様、そして沢山のご来場の皆様方
ありがとうございました❣️
感謝の気持ちでいっぱいです💖
…………
下記はあべの経済新聞から借用しました。
「天国の母に捧げるピアノ演奏」は、ハルカス300の来場者1000万人到達を記念した企画「ハルカス300(展望台)で夢を叶(かな)えるキャンペーン」で実施。ハルカス300でかなえたい夢を募集し、約200件の応募の中から、積山理架子さんの「夢」が選ばれました。
積山さんの応募内容は「2018(平成30)年3月に亡くなった母といつもハルカスで食事や買い物をしていました。想い出がいっばい詰まったハルカスで、母が大好きだったピアノを演奏したいです曲は、ピアソラが亡き父を想い作曲した『アディオスノニーノ』。大好きなピアソラの編曲家山本京子先生と連弾で弾いてみたいです」
当日は、58階「天空庭園」で家族や友人など多くの人が訪れ、積山さんが「ショパン幻想即興曲」をソロ演奏、積山さんと山本先生が「アディオスノニーノ」を連弾演奏し、来場客から大きな拍手が送られました。
積山さんは「本当に夢をかなえてもらって、皆さんに温かく見守ってもらえて、こんなすばらしい場所で演奏できた。空を見上げると母に思いを届けられると思った。ハルカスで演奏できて本当に良かった」と振り返りました。